外国製の気象アプリについて

外国製の気象アプリはあてになりません。あてになるくらいだったら、自分で気象アプリをつくったりしていません。

もちろん、外国製の気象アプリの中には非常に優秀なものもあります。技術力が数段違うアプリもあります。 もともと気象技術そのものがヨーロッパやアメリカは進んでいる上、IT技術も上です。私などとてもかないません。

でも、気象は土台が気象観測値です。

気象の世界では観測値を外国とやりとりしており、それによって天気予報は成立しています。

しかし、アメダスやレーダーのような細かいデータは日本独自の方法でフォーマット化されているので、 世界共通のデータを扱っている外国製のアプリでは取り入れるのが難しいのです。

外国製のアプリでも日本の気温や雨量は表示できます。 しかし、そのデータはどこから来たのでしょうか?

日本から世界的に流通している気象データはかなり、きめの粗いものです。例えば気温の観測地点はアメダスの数分の1です。それを補間計算して推定するより方法はありません。 「現在の気温」とか言っても粗い観測値をもとにした推定値にすぎません。

私のアプリで使っている気象庁のアメダスデータは全国で800カ所あまりです。ほんとは日本で気象観測をしている地点はその数倍あります。市町村や学校、鉄道会社や道路会社、電力会社も自前で気象観測をしています。 その一部はインターネットなどで公開されていますが、フォーマットがまちまちなため、取り入れるのは困難です。 メンテナンスも考えるとますます困難です。

実は気象庁には民間の気象観測のデータを利用する権限が与えられています。(気象業務法第六条=気象庁以外の者の行う気象観測) 気象庁がデータをとりまとめて世界的に通用するフォーマットにして世界に発信すれば、いろいろいいことがあると思います。 しかし、残念ながらそうした動きはないようです。

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